要約
昔からの大阪での人の自然とのかかわりなど、最近の発掘調査をもとに展示されていて楽しく学べるスポット「大阪市立自然史博物館」。恐竜に会いに出かけませんか?長居公園内に位置し家族で一日遊べます。
目次
大阪で恐竜や化石に会える大阪市立自然史博物館in長居公園
大阪市立自然史博物館は、大阪市東住吉区に位置し総面積65.7haの「長居公園」の中にある、自然史系の専門博物館で、規模は国立科学博物館に次ぐものとなっています。
人間をとりまく「自然」について、その成り立ちやしくみ、その変遷や歴史を学ぶことができるのが自然史博物館。
大阪府下で見つかった恐竜に代表される化石や標本など各種の貴重なコレクション1万点の展示資料を誇る大阪を代表する博物館となっています。なんと写真も取り放題!
実際に触ることができる恐竜の化石や骨、大きな貝などの展示のほか、太古の大阪の地形や、植物、動物など縄文・弥生時代から現代までの人と自然の関わりが最近の発掘調査をもと展示・解説されています。
また自然観察会などの野外活動やイベントも活発に行っているそうです。
長居公園の入口までは最寄りの長居駅からすぐですが長居公園内の敷地内を約1km歩くと自然史博物館と長居植物園の看板が見えてきます。
建物にツタのような植物がからまっている建物の1階奥でチケットを買って、すぐ横の出口から「大阪市立自然史博物館」へアクセス。*チケット売り場とは別棟です。
大阪市立自然史博物館の玄関広間には、宙づりのクジラ三体の骨格標本が。それぞれの名前はわかりますか?
(答え)
大→ナガスクジラ
小・左側→マッコウクジラ
小・右側→ザトウクジラ
*見づらいと思った方はぜひ現地で違いをその目で確認して見てください。
テーマごとに自然にまつわる常設展示が5つ
大阪市立自然史博物館には、「身近な自然」「地球と生命の歴史」「生命の進化」「自然の恵み」「生き物のくらし」と題した5つの常設展示があります。
ナウマンホール
館内入ってすぐに目に入るナウマンゾウとヤベオオツノジカの復元模型は圧巻。他にも色々な化石が飾られていて迫力があります。
ナウマンゾウって?
2万年前まで日本列島に住んでいたゾウ。大阪平野の地層から足跡や歯の化石が見つかっている。
加工して打製石器や磨製石器に使われていたサヌカイト(讃岐石) に触ることが出来たり古代舟「なみはや」を建設するためにアメリカ・オレゴン州で切り出された木「ダグラスモミ」の根本を見ることもできます。年輪から推察される樹齢はなんと約500歳!
第1展示室『身近な自然』
大阪に生息している生き物を中心に、私たちの身の回りの町、村、里山などの地形や街、自然環境に関連した自然が展示されています。
「ため池や用水路で見られる水生昆虫」など海や淡水ごとに生息している生き物がどのようにしてそこに生息するに至ったかがわかります。
近年某テレビ番組で池の外来種が取り上げられていますが、外来種による在来種への影響等も理解することができます。
例えば特定外来生物として農作物や生態系に被害を与える懸念があるヌートリアやアライグマも大阪に住み着く外来生物の一種。
また珍しいところでは家庭に生息しているゴキブリの歴史や説明も。悲鳴が聞こえてきそうな気もしますが。笑 ゴキブリの秘密を知れば撃退も可能になるか?
第2展示室『地球と生命の歴史』
35億年前、色々な生命が絶滅し、人類が誕生したことをテーマにしたエリア。日本列島、地球の生い立ちとそこに現れた生き物の歴史を辿ることができます。
地球の誕生から2億年前までの年表で各時代に、地球上でどういった動植物が生息していたかの説明を確認できます。
ここが一番のメインとなる場所で子供も大人も一気にテンションがアップ。たくさんの化石が展示されており、あたり一面化石だらけ。大昔の恐竜時代にタイムスリップしたような感覚になれます。
撮影可能ですので、海外からの旅行者がわざわざ写真を撮りにきたり、夏休みの自由研究のネタにされる方も多いとか。
トリケラトプスの化石
ティラノサウルスの頭骨
あとは実際に手で触ることができるナウマンゾウの化石、アパトサウルス(プロントサウルス)の足跡、その他恐竜好きにはたまらない恐竜の化石が勢ぞろい!
第3展示室『生命の進化』
「生命の進化」をテーマにした第3展示室
約38億年前、水中で誕生した生命が徐々に進化し、水中・陸上の暮らしにそれぞれ適応し、進化していったことで地球では現在、我々哺乳類に加えて魚類、虫など様々200万~300万種の生物が暮らしています。ここではそんな生き物のくらしや進化について知ることができます。
恐竜の化石から2階に上がった先にはキノコの展示が!中には猛毒マークがついた危険なキノコも。ここでは大丈夫ですが外で見つけても近寄っては行けません。
中央1階を見下ろすことができる2階外側の展示室。
触ることができる展示も盛りだくさんで、黒水晶や世界で一番大きなカニ「タカアシガニ」の展示があります。
入り口にも展示される20メートル近くのナガスクジラに加えてイヌやサル、さらには人間の骨(男性・女性)まで展示されています。
第4展示室『食用植物とそのふるさと』
第4展示室は、食用植物がどこからやってきて、どのように広がったかなどを学ぶことが出来ます。また同じ植物でも地域ごとで栽培される形や色の違ったりして面白い発見ができます。
第5展示室『生き物のくらし』
第5展示室では、陽の当たるところに葉を伸ばす木々や栄養を取り合う植物の関係など、山での生き物たちのくらしを、展示やゲームを通じて学ぶことが出来ます。
プレイヤーが気候や風向きを調整して生き物の数を増やすシュミレーションゲームやドングリの生死を分けるボールコースターなど体験できる展示がこちらにも盛りだくさん。
キノコとその環境と植物をあわせるゲーム、鳥がエサを食べながら生きていくゲームなど大人でもクリアは難しく生き残ることの難しさを体験することができます。
「●●へん〜〜」など博物館限定のユニークアイテをミュージアムショップで
博物館オリジナルグッズや専門書籍がずらり!思い出づくりに?今日をきっかけに君も学者への道を?
切り絵作家さんデザインのオシャレなキノコトートバッグ。
お経のように鳥の漢字が敷き詰められたアイテム。このような生き物の●●へんにスポットを当てた漢字アイテムは他にも多数。
個人的に気になるのはこれ、、、笑
【無料エリア】花と緑と自然の情報センター
大阪の自然や動物にスポットした地元密着型の展示室『花と緑と自然の情報センター』では大阪の海や川、平野、山などで見られる生き物や地層が無料で見られます!
200万年前に大阪に生育していたと思われる植物や、縄文時代の平地照葉樹林帯が再現された植物園など見応え抜群!
あとは休憩できる場所がいくつか併設。
図書コーナー
植物や動物に関する本が沢山用意された無料図書コーナーでのんびり読書。
喫茶コーナー
ドリンクやランチメニュー、デザートやアルコールメニューなど喫茶コーナーで一休み。
リアルを触って、ゲームで体験して、クイズラリーも!大人も子供も楽しめる仕組みがいっぱい。
子供たちが大好きな自分でボタンを押したりしてゲーム感覚で学べる体験型のエリアも魅力。
小中学生の皆さんがチャレンジできるクイズカード。博物館の中を探検しながらクイズの答えを探すよ。 小中学生ならだれでも無料でできます。
受付でカードをもらおう。
詳しくはこちらで
展示についているこのカードを、読取り機能のついた携帯電話で読取ると、展示のくわしい情報が見られます。
館内に全部で10ケ所あります。さがしてみてください!
※QRコード対応機種のみご覧になれます。
※機種についてや操作方法は各メーカーにお尋ねください。
※QRコードを読み取りますと、WEBへアクセスするため通信料がかかります。
ちいさな おともだちにも わかるような やさしい かいせつだよ。ぜんぶで17ケ所あるよ。
手で さわることが できる てんじ だよ*公式ホームページより引用
大阪市立自然史博物館の常設展に割引料金で入館する方法
常設展入館料の割引方法はこちら。
1割引
- 交通系ICカード「OSAKA PiTaPa」
- 阪急阪神の定期券機能付きクレジットカード「STACIA PiTaPa」
- 大阪メトロ(地下鉄)を1日乗り放題となる「エンジョイエコカード」(*平日800円、土日祝日600円で販売)
- 子どもファーストデイクーポン(毎月第3土曜日のみ家族全員の入館料が10%割引)
*各施設・各店舗の共通優待クーポン(こどもファーストクーポン)をプリントアウトして利用時に提示しましょう。
3割引
- 「ミュージアムぐるっとパス関西」割引券
*一部の特別展も3割引になります。
無料
- 大阪の観光スポット35箇所を無料で観光でき、電車とバスが1日乗り放題の「大阪周遊パス」(*大阪版1日券2,500円、大阪版2日券3,300円)
- キャンパスメンバーズ加盟の大学・高校関係者(学生証・職員証提示)
団体割引
- 100人以上:大人210円、高校生・大学生140円(3割引)
- 50人以上:大人240円、高校生・大学生160円(2割引)
- 30人以上:大人270円、高校生・大学生180円(1割引)
自然史博物館の展示以外の活動って?
調査研究活動
大阪の周辺の自然についての調査や,自然のしくみ・おいたちについての基礎的な研究をしています.各学芸員はそれぞれの専門分野を持って研究活動をしていま資料収集保管活動
自然に関係した標本・文献を広く収集・保管し,次の世代に引き継ぐとともに,展示や学術研究のために活用しています.
普及教育活動
野外観察会をはじめ,実習・講習会・映画会・植物園案内など様々な観察会・催しを行っています.また、大学からの博物館実習も受け入れています。(詳しくは運用規定をご覧ください)自然史博物館友の会
当館を積極的に活用しながら自然に親しみ,勉強していこうとする人の会として「自然史博物館友の会」があります.また,こちらも普及センターでお問い合わせくださいミュージアムサービスセンター
当館の展示や活動・あるいは自然に関係したことについて知りたいこと,相談のある方はお気軽に当館1Fのミュージアムサービスセンターでお尋ねください.大学からの博物館実習生の受入れ
一般実習コースは,当館の概要説明、展示・施設見学、標本・資料の整理、並びに普及行事の補助など,博物館の事業全般についての内容とする。
普及教育専攻コースは,当館の特色である多様な普及行事の実施にあたって,企画・運営・まとめなどに参画する内容とする.外部研究者の受入れ
研究歴を持つ研究者だけでなく、一般社会人でも、当館の設備及び収蔵資料などを利用した研究を、学芸員の指導の下に行なう事ができます。
長居植物園
24.2haもある緑に囲まれた都会のオアシス「長居植物園」で本物の自然とふれあうことができます。
昔から現在までの大阪の植物の移り変わりを体現した約1,200種類の植物があり、フォトスポットもいくつかあったり季節の花々を1年を通して楽しむことが出来ます。
特別展も時折催され、直近は昆虫展でした。
NHK番組「昆虫すごいぜ!」の香川照之さんが出演する音声ガイド(1台500円)をレンタルできたようです。
体の作りが分かりやすいように巨大化されたハチなど自分たちより大きい色々な昆虫が展示されていました。また標本の作り方や、昆虫採集のテクニックを教えてくれる実学的な展示も。
次回の特別展に期待です。
開館時間
【3~10月】9:30~17:00
【11~12月】9:30~16:30
※入館は閉館時間の30分前まで
休館日 月曜日(休日の場合は翌日)・年末年始(12/28~1/4)
入館料
【大阪市立自然史博物館・長居植物園共通】
大人 300円
高校生・大学生 200円
中学生以下 無料
障害者手帳等お持ちの方、大阪市在住の65才以上の方 無料(要証明)
【長居植物園のみ】
大人・高校生・大学生 200円
中学生以下 無料
【花と緑と自然の情報センター】
無料 ※特別展のみ別途入場料必要
公式サイト:大阪市立自然史博物館
電話06-6697-6221
所要時間60分
・ベビーカー、お手洗い(男女)にベビーホルダー、ベビーベッド
・授乳室兼救護室
・車いす常備
・エレベーター完備・館内バリアフリー
その他
長居駅(JR阪和線) 東出口から約1km
矢田駅(近鉄南大阪線) 約1.8km
くわしくは長居公園駐車場案内
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/1attention/parkmap.html
※以上は最新の情報ではない可能性があります。
まとめ
「大阪市立自然史博物館」。恐竜ミュージアム?化石と骨のインパクトが抜群。ですが、しっかり学べる展示が多数。見るだけでなく頭を使って楽しむのもお勧め。すごく勉強にあります。
スタジアムや公園など様々な施設もある長居公園は家族で1日遊べて、万が一博物館に飽きても大丈夫!