「研究者視点の研究者サポート」が求められている
大学院出身者や研究者は世の中のマイノリティです。
そもそも出会ったことがない人も多いのではないでしょうか。
知っていたとしても「すごく頭の良いエリート」と言った印象がある程度ではないでしょうか。
そんな「すごく頭の良いエリート」に見える人たちが助けを求めている事実があります。
優秀な人たちと同じフィールドで戦って生き抜くことで成長するのか、同じ環境で培った経験を活かして外部からその人たちを支える生き方をするのか究極の選択でした。
目次
なぜ大学院に進学したのか
①自分としっかり向き合う時間を作ること、
②研究ができるという軸を作ること、
以上の2つを達成するために大学院に進学しました。
学部時代には運動トレーニングによって体で起こる変化が、健康や運動能力にどんな影響を与えるのか研究を行っていましたが、
運動トレーニングの効果は細胞内の情報伝達の仕組みや、タンパク質などの働きによって説明できるケースが多かったのです。
このとき幾つもの研究や技術開発の基になる基本的な原理を世界で初めて明らかにできる生命科学の基礎研究に憧れを持ちました。
中でも以下のような理由から、ミトコンドリアを研究するために大学院に進みました。
⑴運動トレーニングによってミトコンドリアという細胞内のエネルギー産生を担う器官が活性化されること、
⑵ミトコンドリアは共生関係を続けるうちに細胞内に組み込まれた外来生物由来の器官で独自の遺伝子を持つこと、
⑶まるで意思を持っているように融合分裂などを繰り返す動態
大学院で何をやっていたのか
私たちが体を動かすときになくてはならない”エネルギー”を生み出す器官「ミトコンドリア」の研究をやっていました。
ミトコンドリアはエネルギーを作る過程で副産物としてROS(活性酸素種)を生み出します。
ROSの蓄積によってストレスにさらされ、ダメージを受けた損傷ミトコンドリアを放置すると、神経変性疾患やがんなどの重篤な疾患にも結びつく可能性が報告されています。
そこで細胞がミトコンドリアの正常な機能や働きをどのように保ちながら、病気のリスクを軽減させ健康な体を維持しているのかという研究を行なっていました。
*ROS(活性酸素種):世間では酸化ストレスと言われたりしています。
大学院をなぜやめたのか
研究にどっぷり浸かった大学院生活で、研究者が日本の将来や科学技術のために研究に打ち込む場所としての大学院や研究所の環境に問題意識を持ちました。
そこで以下のような研究支援やサポートを行う基盤をもっと整理し、大学院の外から研究者が伸び伸び生きられる世の中を作りたいと思ったのです。
【例】研究を様々な立場から支えている人
・大学の研究を社会にブリッジする産学連携部、TLO(技術移転機関)
・大学発ベンチャーに出資するベンチャーキャピタル
・知財の観点から技術を守り発展させる特許技術者
・ベンチャー支援を行う士業の方々など
研究者支援を目的に活動している企業での複数インターンシップの経験から、研究者だからこそ研究を支える仕事に真剣に打ち込めるということにも気づきました。
今は何をやっているのか?
研究者、大学院生のための就職情報サイトを運営するベンチャー企業で研究者、大学院生の支援業務を行なっています。
マーケティング関連の部署でSNSの運用、イベントの企画、集客、広報など幅広い業務を行なっています。
これからの夢
世の中には博士課程出身者の採用経験がない企業も多くあります。
これから研究職や技術職以外のいろんな業界にも研究者が進出することで、業務の改善や事業規模の拡大、利益向上などを図ることができる可能性のある企業はまだたくさんあるということです。
そのために研究者のキャリアとして、まだまだ一般的ではないような業界でも実力を発揮し「研究者の力ってこんなところでも活用できるんだ!」というモデルケースになりたいと考えています。
研究というバックグラウンドを持った自分が、優れた研究者を一人でも多く生み出し、その研究者が伸び伸び活躍できる場所を作るという活動を通して、自らが研究人材としての価値を高めていきたいです。
まとめ
「優れた研究人材をどんどん生み出して、彼らがもっと輝ける社会を作る」というビジョンの達成を目指して博士課程を中退し、ベンチャーでのキャリアを歩み始めました!
会社の枠組みを越えて活動の幅を広げていきたいので、一緒に取り組める仲間を探しています!